気管支喘息と診断され通院する北海道在住の小児と保護者を対象に、喘息コントロール状態をJapanese Pediatric Asthma Control Program:JPACで評価し自己管理との関連を分析し、看護支援の課題検討を目的に自作の自記式質問紙により2010年2〜4月に調査を実施した。有効回答403部を分析対象に評価すると、喘息コントロール状態は「完全コントロール群」24.8%、「コントロール良好群」38.5%、「コントロール不良群」36.7%であった。家庭での喘息管理状況は内服薬飲み忘れ5割、保護者喫煙5〜6割、ペット飼育2割、喘息日記記載2割、ピークフローメーター(PEF)測定1〜3割であった。喘息コントロール状態と家庭での管理状況との間には喘息コントロール状態が良好な程、救急外来受診率は低く、PEF測定率は高いという有意な関連性が示された。患者教育においては客観的指標を日常生活に取り入れ、患児・家族がセルフ・コントロールを実感できるように動機づけ、セルフ・モニタリングを推進し、主体的な健康管理に取り組むための基盤づくりが課題と思われる。