69歳の高齢女性の2例に生じたrestless Legs syndrome(RLS)について報告した。就寝時における下肢異常知覚(むずむずした感覚)と下肢の静止不能による睡眠障害を訴えた。睡眠薬の投与は無効で両下肢に皮疹は認めず経過からRLSを疑った。神経内科に紹介受診してRLSと診断された。2例ともドパミンD2受容体アゴニストである塩酸プラミペキソール水和物(ビ・シフロール)の投与により開始日より症状は軽減し症状重症度(IRLSSG)によるscale(IRSSGRS)は33点から0点に劇的に消失し改善した。RLSの原因と見られるドパミン代謝異常に対してドパミン系作動薬は著効を示した。また、RLSは知覚異常を主訴とするため最初に皮膚科受診の患者が多いが正確な診断のため神経内科への紹介などの適切な対応が求められると考えられた。