エピネフリン点眼前後の瞳孔径を比較し,自律神経の活動性を類推できるか否かを検討した.意識障害患者82名で点眼前後に瞳孔径を測定した.Japan Coma Scaleの桁数で群分類を行った.コントロール群は30名とした.点眼前には1桁群と2桁群の間で差がみられた.点眼後ではコントロール群で大きさ,点眼前後の径差とも小さかった.次いで全身麻酔下患者20名で瞳孔径を測定した.患者を亜酸化窒素-酸素-エンフルラン(GOE)群,亜酸化窒素-酸素-エンフルラン-硬膜外(GOE-Epi)群,亜酸化窒素-酸素-NLA-硬膜外(GONLA-Epi)群に分類した.GOE群とGOE-Epi群では点眼直前と最大散瞳時で,またGONLA-Epi群では入室前と最大散瞳時で瞳孔径が異なっていた