82歳女,右前頸部腫瘤を主訴にし,右前頸部に13×11cmの弾性軟,可動性のある腫瘍を触知した。頸部FCR検査では,粗大石灰化をもつ腫瘤として,頸部CT検査では右甲状腺に一致し中心に石灰化を伴い,かつ中隔形成があるlow density massとして描出された。超音波検査では低エコーレベルを呈し,MRI検査ではT1強調画像で高信号,T2強調画像にて低信号を呈した。腫瘍は右甲状腺を占拠し,被膜を有し周囲への浸潤は認められなかった。病理組織学的検査では被膜浸潤や血管浸潤等を認めず,甲状腺好酸性細胞型腺腫と診断された