クロスミキシング試験(CMT)における種々の活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)試薬とさまざまな凍結乾燥市販正常血漿の有用性および判定方法について検討した。APTT-LA測定に有用なAPTT試薬の検討では、ループスアンチコアグラント(LA)検査が陽性の患者21例の血漿を用い、健常人50名を対照群とした。測定値の比較ではPTT-LAと最も近似した測定値を示したのはAPTT-3であり、最も乖離したのはAPTT-5であった。日本血栓止血学会標準化委員会(JSTH-SSC)がLA試薬として推奨するPTT-LAとの相関性はAPTT-4が相関係数r=0.883と最も高く、次いでAPTT-3が良好であった。また、LA検査としてCMTに用いるコントロール血漿の検討では、凝固スクリーニング検査の結果はいずれのコントロール血漿も正常域であったが、APTT値においてGeorge King NORMAL PLASMAとPOOL NORM(RD)は他の正常血漿に比較してやや延長していた。内因系凝固因子活性はRDが他のコントロール血漿と比較して第VIII因子および第IX因子、第XII因子活性が低下していた。特に、第IX因子および第XII因子活性値はそれぞれ基準値以下であった。